YUMAの不動産屋奮闘日記 Vol.7
自己紹介
新卒で一宮不動産に入社した23歳
右も左もわからないまま事務作業に従事中~
サーフィンと仕事が両立できそうでこの会社に入社
日が浅いながらも、様々なことにチャレンジ中
そろそろ慣れてきたころである
~IT重説について~
昨今の新型コロナウイルス感染症によりテレワークが一気に普及し、オンラインによって行えることが増えました。不動産業界にも以前からオンライン化の波は来ており、IT重説というものがあります。最近、賃貸などの契約においてオンラインで重説を行うこともあります。今回はこのIT重説に注目していこうと思います。
①
重要事項説明に至るまでとその後の流れ
重要事項説明と聞いてもいつどのタイミングで出てくる言葉かわからないと思います。そこで、この場所で解説しようと思います。今回は、賃貸の場合と売買の場合を記載していこうと思います。
賃貸契約の場合
物件購入の場合
②
重要事項説明とは?
重要事項説明という言葉はよく聞くと思いますが、何がどう重要なのか一目でわからないと思います。なんとなく賃貸や物件購入で流れであるから説明を受けているというからも多いかもしれません。
重要事項説明とは建物や土地を取引するにあたり、宅地建物取引業者が当事者に対して契約上重要な事項を説明することです。法律上重要事項を説明しないといけない相手は買主と借主です。売主と貸主に対する説明は法的には義務は生じません。それでも売主や貸主は取引条件を十分に理解してから取引するかどうかを決めるべきなので、業者は売主、貸主、借主、買主の四者に説明しなくてはなりません。またこの説明には、説明する事項をすべて書面に記載し、取引の当事者その書面を渡す必要があります。
より詳しい説明などを知りたい方は「全日本不動産協会」のHPを見ていただけると、より詳しく記載されています。
どのような時に重要事項説明が生じるかというと、宅地建物取引業者自ら売主になる場合や、不動産取引において媒介や仲介をする場合になります。また、この重要事項説明は契約を締結する以前に行わなければならなく、この説明は必ず宅地建物取引士によってなされなければなりません。
③
IT重説とは
まず「IT」についてみていきましょう。「IT」とは「Information Technology」の頭文字をとった言葉です。意味はパソコンやスマートフォンなどのコンピューターネットワークを利用した情報技術の総称であります。この説明を聞いて、インターネットのみをイメージされた方がいるかもしれませんが、このページをご覧になられている方々もスマートフォンやパソコンを利用されていると思います。このことが「IT」であり、「IT」を利用されてこの記事もご覧になられているのです。
また、似た言葉で「ICT」や「IoT」や「DX」などがあります。
間違えやすい言葉なので、気持ち程度の解説を載せておきます。
「ICT」は「Information
and Communication Technology」といい、「IT」と意味はほぼ同じですが、情報技術を共有する部分が強調されております。
「IoT」は「Internet of
Things」といい、パソコンやスマートフォンだけでなく、周りのあらゆるものがインターネットを経由してつながる仕組みのことです。
「DX」は「デジタルトランスフォーメーション」といい、デジタルによる変革という意味が通俗的です。実際にきちんとした解釈が存在しているとはいいがたいので、業界ごとに意味は違うみたいです。
そのほかにも「IT」とつく言葉は多くあるため、調べてみるのもありだと思います。
さてここから本題の「IT重説」です。
これまでの重要事項説明や契約は対面で行わなければなりませんでした。しかし、令和3年3月30日からIT機器を利用した重要事項説明を行うことが可能になりました。これにより、重要事項説明の多様な在り方が生まれました。
現段階では、
①
双方向でやり取りのできるIT環境
②
重要事項説明書等の事前送付
③
説明開始前に相手方の重要事項説明書等の準備と相手方のIT環境の確認
④
画面上で宅地建物取引士証を買主が視認できたことを確認
↑
この四つの事項が守ることができるとIT重説を行えます。
IT環境が整っているという最低条件がありますが、ここさえクリアすると理論上全国どこでも重要事項説明を受けることができます。
また、今までは駐車場の契約や賃貸の契約などは電子契約を行うことができていましたが、令和4年5月から法律改正により不動産売買でも電子契約を行うことができるようになりました。
これにより、物件を調べるところから契約までは理論上オンラインでできるようになりました。
やはりインターネット環境が不動産業者と買主のほうで整っていないといけません。
しかしこの環境さえ整っていれば、重要事項説明の日程の幅が広がります。
今までは不動産の賃貸借や売買の契約まではなんども現地や不動産屋に足を運んで、引き渡しまで多くの苦労があったと思います。しかし、重要事項説明や契約がオンラインで完結できるようになると、購入地が遠い場所であっても、交通費など気を使うことなく契約までこぎつけることができます。
たとえ1000キロ離れていても、賃貸・売買の重要事項説明や契約は可能になります。飛行機代を節約できますね。
交通費がネックでなかなか遠方のほうに何回も見に行くことはできないという方であっても、IT重説や電子契約が可能になると、一度行ってとても気に入った土地などに何度も足を運んで交通費がかさむことなく契約まで進めることができます。
とても魅力が大きいですが、ここでIT重説のメリットとデメリットを見ていこうと思います。
メリット
①
交通費の削減・移動時間の削減
片道1時間の距離にあっても自宅やカフェ等で快適に重説ができます。
②
日程の調整がおこないやすくなる
オンラインだからこそ、「この時間が空いている」という場合でも重説を行えます。
③
買主はインターネット環境があれば、どこでも重説を受けられる
カフェやネカフェや仕事の休憩中でも受けることができます。
④
新型コロナウイルスなどの感染対策になる
見えない脅威から遠ざけることが出きます。
⑤
来店困難な理由や距離があったとしても重説を実施できる
身体的に外出ができない場合や家庭の事情で来店することができない場合でも重説を行うことができます。
⑥
重要事項説明のデータを保存できるため、トラブル防止につながる
双方の同意を得て、重説を録画保存しておくことにより、もしものトラブルの際に解決への手助けになります。
デメリット
①
IT機器の導入をしなければならない
どうしても機材への投資が必要です。一定の画質や通信環境が必要なため、ある程度の金額を要します。
②
IT重説の質が通信環境によって左右される
IT化推進のため不動産屋が豪勢な機材を用意したとしても、説明の受け手側の機材が通信することに耐えられない場合には、IT重説が困難になります。
③
研修やマニュアルが必要になる
今までのコミュニケーションとは違い、特殊な環境下で重説を行うため、相手方とのしっかりとした意思疎通が必要となります。
このようにメリットとデメリットがありますが、デメリットの多くは不動産屋の方にあります。買主側としてのデメリットはとても少ないでしょう。
また、インターネット環境自体はコロナ禍で整備しなおしたご家庭が多いと思いますので、この点には問題のないお客様も多いと思われます。
良いことばかりとまでは言い過ぎかもしれませんが、積極的に利用されてはと思います。
コラムを最後まで読んでいただきありがとうございました。
物件探しの息抜きになることを願い、このコラムを書いております。
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